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多彩な商品や技術展開/小型EVや電子キー、AR修理書/潜在的な需要開拓狙う中部の企業/自動車④

トヨタ車体は小型EV「コムス」を一部改良して発売
トヨタ車体は小型EV「コムス」を一部改良して発売

中部地方のものづくり企業などが、最新技術を駆使した多彩な商品を展開している。小型電気自動車(EV)やスマートフォンで鍵を開け閉めする「デジタルキー」などをそろえ、将来の潜在的な需要の開拓を狙っている。

岡谷鋼機のグループ会社が最新のレーザー試験機を導入
岡谷鋼機のグループ会社が最新のレーザー試験機を導入

■改良

トヨタ車体は、1人乗りの小型EV「コムス」を一部改良し、全国のトヨタ販売店で発売した。昨年の道路交通法の改正で、小型特殊自動車の積載量が30キロから90キロに緩和されたことを受け、コムスも積載量を引き上げた。

コムスは普段使いや、ビジネス利用など、用途に応じて車種が4種類あり、それぞれ荷室の形状が異なる。配送用などで使われるデッキ型では、従来の最大積載量の3倍となる90キロに、その他の車種でも1・5倍の45キロに引き上げた。価格は税込み79万9700円から。

東海理化(本社愛知県大口町)は、スマートフォンで鍵を開け閉めする「デジタルキー」を活用して社用車を管理・予約するサービスを4月1日に開始した。利用者はスマホで予約から解錠・施錠まで行え、鍵そのものを受け取ったり返却する手間を省ける。会社全体でも効率的に社用車を管理できる。

加えて、道路交通法施行規則の改正により白ナンバー車の事業者が運転者の酒気帯びの確認も必要になった中で、アルコールチェックの記録ができる。今年10月までにはアルコール検知器との連携を目指す。アルコール検査で問題なしと判定があった場合に限り、社用車のドアの解錠やエンジン始動できるようにする方針だ。

東海理化はデジタルキーを活用して社用車の管理・予約サービスを開始
東海理化はデジタルキーを活用して社用車の管理・予約サービスを開始

■レーザーやロボット

岡谷鋼機(本社名古屋市)グループで工作機械や工具などの専門商社、東海岡谷機材(本社刈谷市)は、レーザー加工設備の提案に力を入れている。豊田市の研究拠点「レーザラボ」に最新の試験機を導入し、円滑に新たな工法を開発、提案できる体制を整えた。車載電池やモーターの部品加工など電気自動車(EV)向けの潜在的な需要を掘り起こす。

豆蔵(本社東京都)は人とともに利用できる協働ロボットの提案に力を入れている。三井化学や日本電産シンポと共同で開発し、軽くて動きが柔らかなのが特長という。今後は協働ロボットの設計や試作、物流や食品分野向けなどで独自ロボットの受注獲得を狙っている。

マニュアル制作などを手掛けるシイエム・シイ(本社名古屋市)は、自動車や工作機械の修理などの作業にAR(拡張現実)を活用する「AR修理書」の開発を進めている。試作品はすでに開発。現在、自動車や機械メーカーなどに提案を進めている。

目の前にある製品にカメラをかざすことで、画面上に内部構造が表示される。また紙ではわかりにくい手順なども作業しながら確認できる。すでに自動車整備向けなどで受注につながっている。

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