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「革新と挑戦」の意志を受け継ぐ/新型クラウン発売/4種類のボディー展開

トヨタ自動車は、高級車「クラウン」を全面改良した。16代目のモデルだ。セダンを含め4種類のボディーの形をそろえ、第1弾としてセダンとスポーツタイプ多目的車(SUV)のスタイルを組み合わせた「クロスオーバー」を9月1日に発売した。

4種類のボディーをそろえる新型「クラウン」
4種類のボディーをそろえる新型「クラウン」

■上質

新型クラウンは、4種類のボディー形状をそろえる。第1弾のクロスオーバーに加え、運動性能の高い「スポーツ」、新たなデザイン性の「セダン」、機能性の高いSUV「エステート」を展開する。クロスオーバーを皮切りに、1年半かけて順次売り出す。

4種類の効率的な開発を支えたのが、新たな設計手法「TNGA」による車台や部品の共通化だ。加えて製品群ごとのカンパニー制により、担当しているミッドサイズビークルカンパニーがクラウン開発を重点的に行えている。迅速に意思決定できた環境も大きく寄与している。

第1弾のクロスオーバーは、高い意匠性や力強さを表現したボディーを採用。車室内は座席位置を高くして乗り降りしやすく、視界も確保。さらに頭上の空間を広くして、快適に過ごせるようにしている。上質な走りを実現する「デュアルブーストハイブリッドシステム」をトヨタ車として初めて採用している。さらに電池は高出力の「バイポーラ型ニッケル水素電池」を搭載している。

メーカー希望小売価格は税込み435万~640万円。価格の幅を広げて、より多様な顧客ニーズに応えている。

また、新型クラウンは海外販売にも挑戦する。従来は国内販売のみだったが、世界戦略車に転換して、海外約40の国・地域に展開する。シリーズ全体で年20万台規模の販売を見込む。

7月15日の会見でも豊田章男社長が「世界に誇る日本の技術を結集した車だ。『日本のクラウンここにあり』。それを世界に示したい」と力を込めた。

初代モデルから「革新と挑戦」という意志を受け継いできた
初代モデルから「革新と挑戦」という意志を受け継いできた

■初代からの意志

クラウンは1955年に誕生した。王冠を意味するクラウンの車名は、創業者の豊田喜一郎が発案した。創業者の思いを乗せて世に出た初代クラウンは、排気量1500㏄で全長は4285ミリ。快適な乗り心地にこだわったサスペンションや油圧式のブレーキなど、当時の最新技術を盛り込んだ。

モデルチェンジを重ねるにつれて、個人ユーザーの需要が拡大。1983年に発売された7代目では「いつかはクラウン」のキャッチコピーが登場し、豊かな生活の象徴として定着していった。

バブル崩壊や消費者の志向の多様化などを背景にクラウンにも変化が求められるように。2003年に発売した12代目は「ゼロからのスタート」をテーマにプラットフォームやエンジンなど主要部品を刷新。「ゼロクラウン」と呼ばれ、走行性能やデザインで先代モデルと一線を画した。

さらに14代目では王冠を全面に打ち出した大胆なフロントデザインが注目された。ピンク色の特別仕様車も大きな話題となった。

これら歴代のモデルでも常にデザインや機能性の刷新に挑戦してきた。新型クラウンも初代モデルからの「革新と挑戦」という意志を受け継ぎ、次世代の新たな需要に応えている。

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