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環境/ 官民で進むカーボンニュートラル対応/名古屋市は企業の脱炭素支援/みなとアクルス 環境省「脱炭素先行地域」に認定

政府目標の2050年のカーボンニュートラル(二酸化炭素排出量実質ゼロ)達成などを目指し、官民を挙げた環境対策が活発化している。名古屋市は、市内企業向けに各種の環境対応支援策を展開、中小企業の脱炭素化にも力を入れる。また、6~8日には愛知県などによる実行委員会により、第2回「SDGs AICHI EXPO」が常滑市で開かれるなど、機運が高まっている。

9月に名古屋市が中小企業向けに開いた「グリーン・イノベーションセミナー」
9月に名古屋市が中小企業向けに開いた「グリーン・イノベーションセミナー」

■二つのプログラム

名古屋市経済局は今年8月に「グリーン・イノベーション ナゴヤ」をスタートした。二つのプログラムで、市内中小企業の脱炭素化を支援する。

企業による温室効果ガス排出削減目標の国際認証「SBT(サイエンス・ベースド・ターゲット)」の取得支援と、脱炭素化に対応した新商品・新サービスの開発支援に取り組む。

このうち新商品・サービスの開発支援について担当者は「参加企業の既存商品を、半年間で脱炭素対応にブラッシュアップさせるプログラムだ」と話す。

SBT取得支援では、セミナーやワークショップを通じて、脱炭素の経済的な意義を確認し、具体的な目標策定を行う。

同市環境局も「環境保全・省エネ設備資金融資」などの中小企業向け支援を展開。また、9月には大企業も対象となる「PPAモデルを活用した事業用太陽光発電設備導入促進補助金」を新設した。

PPAは、企業が工場の屋上などを太陽光発電事業者に提供し、そこで発電された電気を企業自身が買い取る仕組み。市がその買い取り料金の一部を補助する。

みなとアクルスが環境省の「脱炭素先行地域」に指定
みなとアクルスが環境省の「脱炭素先行地域」に指定

また、同局は東邦ガスと共に、港区の再開発エリア「みなとアクルス」の脱炭素化にも取り組んでいる。両者で環境省の「脱炭素先行地域」に応募し、今年4月、第1回選定地域の一つに選ばれた。

今後の同エリア第2期工事で、再生可能エネルギーを積極的に導入する。また、地域内のエネルギー利用を効率化する「再生エネルギー・グリッド」の構築も進める。

■中小企業向け施策

一方、同市総務局企画部は昨年、市内企業や教育機関、各種団体のSDGs活動を一覧できる「SDGs推進プラットフォーム」を設置した。交流会などを通じ、登録者間のSDGs事業連携を促進する。

プラットフォームには9月中旬現在、392団体(うち企業は348社)が登録。市は本年度末に500団体の参加を目指している。

■SDGsEXPO

6~8日の3日間、常滑市の愛知県国際展示場で開かれた「SDGs AICHI EXPO」では、「あいち発 未来共創パートナーシップ」をテーマに、100を超える企業やNPO、大学、自治体が出展。それぞれの取り組みを紹介した。

会場では、SDGs経営を学ぶ企業向けセミナーや、燃料電池車の展示・試乗会、環境や人権に配慮した「エシカル・ファッション」のショーなど、多彩なイベントが行われた。

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